窪田晴男の時評圏外
元パール兄弟のギタリスト,窪田晴男が今日の朝日新聞夕刊のコラム「時評圏外」で面白いことを書いていたので紹介します.このコラムは残念ながらウェブでは閲覧できないようなので,一部を引用します.
コラムで窪田氏はNHKがW杯の放送に使ったテーマソングについて書いています.私自身,この曲のひどい音痴具合から稚拙な作りから何から何まで非常に不愉快でしたし(そもそもタイトルの「チャンピオーネ」は何語のつもり?イタリア語は「カンピオーネ」ですが……),酒飲み友達の一人は「そのせいで日本代表が負けた」とくだを巻いていたので同様に感じた人たちは大勢いたはずですが,氏も同じ感想を持ったようです.しかし,彼はそこでとどまらず,その曲を採用した放送人たちに思いを巡らせています.
「スポーツと流行歌という珍妙な取り合わせが定番となりつつあるテーマ曲の昨今ではあるが,その競技への理解や大会の歴史に対する尊敬がないアイデア(アイドルロックバンドで元気な曲)を,ズバリ幼稚な仕事と再考を促す上司はいなかったのだろうか」
窪田氏はさらに,自分の専門でもある楽曲の制作側にも苦言を呈しています.
「僕の気になる合唱部の音程を直そうと,もしサポーターの歌のように聞かせたいからここまでしたいというならベースと抜いてこの部分は前奏にしてさびを新しく作ろうと,もっと言えば,サポーターの歌なら本物をサンプリングしてそれを元に曲を作り直そうと,創造的な助言をする大人は,彼らの側にはいなかったのだろうか」
要は,大人が愛情を持って接していないし,責任を果たしていないということを彼は鋭く指摘しています.締めくくりの言葉もズバリ的を射ています.
「ジーコは体格と体力が足りないと言った.僕はそれより責任感と愛情が足りないのではないかと思っている.中田のぬけた穴より大きな穴が,この国にはあいている」
窪田氏は国全体の問題としているところ,私はスケールの小さな話でなんですが,愛情溢れるオシム新監督のもとで新生ジャパンの選手たちはどこまで責任感を身につけることができるのでしょうか.(国のあり方に対する警鐘についても私はまったく同感です.)
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